福島県の原発周辺の市町村では、検査を受けた全員の子供の尿から、放射性物質のセシウムが検出され、さらに約1,000人の子供を調査した結果、45%の子供の甲状腺に微量の被ばくが認めらました。原発周辺だけでなく、首都圏でも基準値を上回る量の放射性物質が検出。
50年前に比べれば大した数値でないことは以前のブログ「50年前、日本は放射能まみれだった」でもご紹介していますが、残念ながら野菜や海産物・家畜肥料など放射性物質の汚染を完全に防ぐ事が出来ない可能性がある現状、乳幼児など小さなお子様がいらっしゃる母親は気にして当然だと思います。
しかし、福島県郡山市にあるロマリンダクリニックの冨永國比古院長によれば、放射線による身体への害を防ぐ方法があり悲観的になる必要はないとのこと。(冨永先生は低レベル放射線の健康療法を紹介している方)
放射線の害とは!?
放射線は、細胞内の水と反応して、ヒドロキシラジカルという活性酸素(酸化力の強い酸素)を発生させます。ヒロドロキラジカルは、遺伝子と反応して変異を引き起こし正常な細胞を癌化させます。
活性酸素とは!?
体内では活性酸素を除去する抗酸化酵素(酵素とは体内の化学反応を助ける物質)が働き無害にしていますが、活性酸素が過剰になると自分の身体を攻撃します。
抗酸化酵素とは!?
ビタミン、ミネラル、ファイトケミカル(植物などに含まれる化学物質)など、食品に含まれる成分にも、抗酸化作用をもつものがあります。つまり体内の抗酸化酵素を補い、食品に含まれる抗酸化成分で活性酸素の害を防ぐことができ=放射線による活性酸素から身体を守ることができます。
放射性物質を排出させる!!
もう1つの対策は、身体の外へ放射性物質を排出すること。食品に含まれる成分の中には、そういった働きを持つものがあり、冨永院長のクリニックでは、癌患者さんなどにススメ成果を出している「穀菜果食」という食事療法を取り入れていますが、コレこそ放射線の害を抑える食事法といえるとのこと。
放射線を防ぐ食事法
1.減塩Naの摂取量を減らし野菜や果物を沢山とると血中のKが増える。Kには、セシウムが体内へ吸収されるのを防ぐ働きがあり、体内にKが十分あればセシウムの害を抑えることが出来る。
2.野菜や果物に豊富なビタミンC、ナッツ類などに豊富なビタミンEには、放射線障害を防ぐ働きがあると報告されている
3.水溶性食物繊維のアルギン酸(ワカメ、昆布などヌルヌル成分)は、放射線ストロンチウムを体外へ排出すると考えられている
4.大豆や大豆製品も抗酸化食品として知られ、特にみそは、放射性ヨウ素の排出を促すとして注目されている
【穀菜果食とは】
・減塩
・油脂類、動物性たんぱく質を摂取しすぎない
・大豆などの植物性たんぱく質をとる
・穀類は玄米など精白されていないものに
・新鮮な生野菜や果物を出来るだけ摂取。多種類の野菜果物ジュースも摂る
・アルコール、カフェイン、タバコ、砂糖は控える。人工的な食品添加物も控える
・イモ類、未精白の穀物(玄米・胚芽米・全粒粉)などの炭水化物、豆類、新鮮な野菜と果物、堅果類(栗、くるみなど堅い殻の実)、海藻を中心とした食事
皆様も参考にして食生活を見直してみてはいかがでしょうか!!
参考図書
夢21 2011.9号
放射性物質から身を守る食事法(冨永國比古・著)