カツオやマグロの抽出物アンセリンがプリン体に良いらしい

masuko | 2014年10月5日

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マグロやカツオから抽出される疲労回復成分のアンセリンが、尿酸値にも関係し痛風にも良い影響を与えるのでは、と弊社でもアドバイスをいただいています東京シーサイドクリニックの中川敬一院長がわかさ 2014年9月号で取材！！

お台場にあるホテルグランパシフィック3階にある東京シーサイドクリニックは、心臓病・動脈硬化などの循環器系疾患の人間ドックなど難しい診察をされているクリニック。

尿酸値が7mgを超えたら要注意

痛風を発症すると手足の指のつけねが赤くはれあがり、激しい痛みを招きますが、こうした炎症を引き起こす原因は、尿酸という成分です。

尿酸が体内で増えすぎて血液中に溶けきれなくなると、尿酸塩という物質に変化して結晶化し、手足の指関節に付着します。これを血液中の白血球が異物とみなして攻撃した結果、関節組織で炎症が起こり、痛風の症状が現れるというしくみです。

したがって、健康診断で尿酸値が高かった人は、痛風体質に陥っているといえるので要注意です。血液中の尿酸値が7mg以上で高尿酸血症と診断されますが、患者数は国内で500万人以上と推測されており、痛風の治療を受けている人は90万人近くに上ります。

検査値が7mgを超えている人は、プリン体を含む食品や飲料を控えて、痛風体質の改善に取り組みましょう。

プリン体は尿酸のもとになる物質で、レバーをはじめとする肉類全般や魚介類（特に魚の肝・白子）、干しシイタケ、ビールなどの醸造酒に多く含まれています。これらの食品を好む人は、尿をアルカリ性に傾けて尿酸値を下げる海藻類（ワカメ・コンブ・ヒジキなど）や野菜（ホウレンソウ・ニンジン・ゴボウなど）、イモ類も積極的に摂取してください。

尿酸の産生を抑えて体外への排泄も促す

痛風体質の人が急増している中、最近、尿酸値を下げる新成分として「アンセリン」が注目を集めています。

アンセリンは、動物の筋肉組織から発見された成分で、専門的にはβ-アラニンとメチルヒスチジンという二つのアミノ酸（たんぱく質の構成成分）が結合したペプチド（アミノ酸が複数結合したもの）の一種です。

アンセリンには、筋肉が疲労したときに発生する乳酸という物質を分解する働きがあり、身近な食品ではマグロ・カツオ・サケなどの筋肉組織に多く含まれています。これらの回遊魚が何百㌔もの長距離を休まずに泳ぎつづけられるのは、アンセリンが筋肉組織で乳酸を分解し、疲労を回復させるためだと考えられています。

近年、アンセリンの研究が進むにつれて、抗酸化作用（活性酸素を除去する働き）や血圧降下作用のほかに、尿酸値を下げる働きがあることもわかってきました。

アンセリンは、体内でプリン体の再利用を促すＨＰＲＴという酵素（体内の化学反応を助ける物質）を増やします。この酵素によって、プリン体は尿酸に変わる直前で再びプリン体へと戻るため、尿酸の過剰な産生が抑えられるのです。
また、先ほども述べたように、アンセリンには乳酸を分解する働きがあります。乳酸は尿酸の排泄を阻害する性質があるので、アンセリンによって乳酸が減れば、尿酸もスムーズに排泄されやすくなります。