水資源が豊富で水道の蛇口をひねって出てくる水も安心して飲めることがウリである日本。
もちろん今でも日本の水道水は世界一安全ですが、健康維持のためにミネラルウォーターと呼んでいる天然水もブームですね。
そんなミネラルウォーターも種類が凄い豊富。
ミネラルウォーターのボトルのラベルには、その水の特徴が記載されているのはご存知ですか?
ラベルの見方を知れば自分の目的に合った水をセレクト出来ちゃうのです。
中でも重要なのは次の4つ。
1.殺菌(処理)方法
理想は非加熱・無殺菌の「生水」ですが、水の構成が変化しない、ろ過や沈殿などの方法ならよいでしょう。(非加熱・無殺菌の長所が広く認知されていないため、ラベルに表示されていないケースが多い)
2.硬度
硬度50mg以下の軟水が飲みやすく、150mg以上になると、重い感じがしますが、身体に良い水もあります。体調に合わせてピックアップしましょう。
3.pH値
水の酸性度を示しています。pH7を中性として、それより数値が低いと酸性、高いとアルカリ性です。健康な人の体液はpH7.4の弱アルカリ性なので、アルカリ性の水を飲む事が大切なのです。
4.栄養成分
体調に合ったミネラルの含有量を選びましょう。
そのほか「品名」を見ることで【水の分類】、「原材料名」を見ることで【水の種類】を知ることができます。
===ミネラルウォーターのボトルラベルの見方==============================
品名:ナチュラルミネラルウォーター・・・・・・・・・・・・【水の分類】
原材料名:水(鉱泉水)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【水の種類】
内容量:500ml
原産地:日本
採水地:山梨県南都留郡鳴沢村
殺菌(処理)方法:〇〇〇〇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
賞味期限:ボトル側面に記載
硬度28mg(1000mlあたり) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
pH値8.8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
栄養成分(1000mlあたり) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物…0g、カルシウム…10mg、マグネシウム…1.0mg、カリウム…0.4mg、ナトリウム…2.6mg
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様々な種類があるミネラルウォーター
農林水産省のガイドラインによると、まず、先の図Aの水の分類は4つ。図Bの水の種類は7つに分けられています。
【水の分類】
●ナチュラルウォーター
特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の物理的・化学的な処理を行っていないもの
●ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルウォーターの中でも、ミネラルをもともと含む地下水を原水とした水。処理法はナチュラルウォーターと同じ。日本で一般的に「ミネラルウォーター」と呼ばれるタイプ。
●ミネラルウォーター
ナチュラルミネラルウォーターの中でも、品質を安定させるために、ミネラルの調整、複数のナチュラルミネラルウォーターの混合を行っているもの。また、紫外線やオゾンによる殺菌などの処理を行っているもの。
●ボトルドウォーター
上記以外の飲料水。例えば、純水、蒸留水、河川の表流水、水道水などがこれにあたる。処理法の制限はなく、大幅な改変を加えることも可能。
【水の種類】
●浅井戸水
浅井戸から、ポンプなどにより取水した地下水。
●深井戸水
深井戸から、ポンプなどにより取水した地下水。
●湧水
自噴している地下水。
●鉱泉水
自噴する地下水のうち、水温が25度未満の地下水で、かつ、溶存鉱物質(水に溶け込んでいるミネラル)などにより特徴づけられる地下水。
●温泉水
自噴する地下水のうち、水温が25度以上の地下水。または、温泉法に規定される溶存鉱物質などにより特徴づけられる地下水のうち、飲用に適している水。
●鉱水
ポンプなどにより取水した地下水のうち、溶存鉱物質などにより特徴づけられる地下水。
●伏流水
旧河道(過去の河川流路)や砂れき層などの中を流れる、浅い地下水。
ガイドラインに定められているもの以外にも水の種類が沢山ありますので、健康に良いとされる水を紹介しますので、皆様の健康に合わせてセレクトしてみてはいかがでしょうか。
【鉱泉水】
鉄鉱石や石灰岩などの岩盤を通り抜け、地底に湧き出た自然水。非加熱・無殺菌でボトリングされているものが多いです。基本的に軟水ですが、鉄鉱石や石灰岩を通過することで、ミネラルを適度に含んでいるという特長があります。弱アルカリ性で抗酸化力に優れており、老廃物の除去、体内の活性化に有効とされています。
【海洋深層水】
水深200m以下にある深海水を指します。マグネシウムの含有量が、一般のミネラルウォーターよりも多いのが特長です。海洋深層水は、そのままでは非常に塩辛いので、ほとんどのメーカーは脱塩加工処理を行います。脱塩の際、マグネシウムが大幅に失われているものもあるので、成分表示を良くチェックして選びましょう。
【プラチナウォーター】
プラチナ(白金)を張微粒子化した「プラチナナノコロイド」を配合した飲料水です。「錆びない」というプラチナ特有の性質を利用し、老化の原因物質である活性酸素の除去効果をもたらします。プラチナは食品添加物として認められており、安全性も問題ありません。美肌効果があるとされ、女性から支持されています。
【温泉水】
マグマによる地熱で温められた地下水のこと。ヨーロッパでは、古くから温泉を飲んで身体を治療する「飲泉法」があります。泉質によって効能は様々。胃腸の調子が悪いときは炭酸水素塩泉が、消化器系の炎症などにはアルカリ性の単純温泉が、便秘症の人には硫酸塩泉が良いようです。
【酸素水】
人工的に大量の酸素を水に溶かし込んだもの。アスリートが酸素水を飲んで成績を伸ばした、という研究も報告されていますが、そのメカニズムは解明されていません。
【発砲水(炭酸水)】
炭酸ガスが含まれた水。炭酸には、疲労物質である乳酸を中和する働きがあるのでストレスを感じたときなどにお勧めです。
【アルカリイオン水】
水を電気分解してできるアルカリ性の水で、電解水(※注1)の1つです。体内に吸収されやすい特長があります。アルカリイオン水は厚生労働省が認めている唯一の機能水(※注2)です。慢性下痢、消化不良、胃腸内の異常発酵、胃酸過多などに効果が認められています。
【水素水】
水素ガスを飽和状態まで溶かし込んだ水です。活性酸素が引き金となって発症するアルツハイマー病や、動脈硬化への予防効果が期待できます。
【バナジウム水】
玄武岩層を通り抜けた水に多く含まれています。新陳代謝促進、血糖降下作用があるとされ、糖尿病やダイエットに有効とされます。
【クラスター水】
水分子が結びついた1つの集合体をクラスターといいますが、それが小さい水のことを「クラスター水」といいます。クラスターの小ささと水の美味しさは必ずしも直結しないと考えられますが、細胞への吸収率という点では、クラスターの小さいものが良いようです。
※注1 電解水とは、水を電気分解することにより生成される酸性水またはアルカリ水
※注2 機能水とは、天然水に人工的な手を加えて特別な機能を付加した水