ホルモンバランスが大切なことは、前回ホルモンとは高齢になると少なくなる?でお勉強しましたが、今回から個別のホルモンについて学んでみたいと思います。
成長ホルモンとは!?
成長ホルモンはその名の通り、身体の成長を促すホルモン。
生まれた時小さかった身体も、【成長ホルモン】によって少しずつ大きくなり、骨格や筋肉がしっかりした大人の身体になっていきます。
この【成長ホルモン】は、脳の下垂体から分泌されていて、分泌のピークは10代。身長の伸びが止まるころから分泌量は減っていきますが、止まってしまうわけではありません。大人になってからも少しずつ出続けています。
ただ、身体が形成されたあとも【成長ホルモン】が過剰に分泌され続けると、手足が肥大したり、額やあご、鼻などが突出したりする「先端巨大症(アクロメガリー)」を起こす場合があるようです。
この病気は、糖尿病や高血圧、脂質異常病などを併発する恐れもあるので、注意が必要。
山王クリニック山王直子院長の説明では、身体が形成されたあとの【成長ホルモン】の働きは、代謝を促して体内の水分量を適切に保ったり、脂質やコレステロールの分解と吸収を良くしたりするとのこと。
そのため、【成長ホルモン】が足りなくなると、筋肉が弱って疲れやすくなったり、脂質代謝が悪くなり、内臓だけでなく血管にも脂肪が溜まり、動脈硬化を起こしたりします。
脳の血管でこのようなことが起きた場合、脳の働きが悪くなって認知症などを引き起こす原因にもなります。
また、精神的な面にも影響を与えます。
やる気や元気が無くなり、意欲が低下してうつ病のような症状になることもあります。意欲に関係しているホルモンはいくつか種類があるので、そのすべての原因が【成長ホルモン】とは言えませんが、関わっていることは間違いないでしょう。
いつまでも元気ハツラツでいたいもの・・・・・では、【成長ホルモン】分泌を適正に保つ上で大切なのは!?
それは、生活のリズム。
「寝る子は育つ」というように、このホルモンは睡眠中によく分泌されます。そのため、夜遅くまで明るい照明のもと活動していると分泌は悪くなります。
●夜は12時までには寝る
●朝起きたら朝日を浴びる
この本来の生活リズムを守ることが大切なのです。
また、【成長ホルモン】は筋肉を刺激することでも分泌されます。
ただし、先述したように大切なのはリズム。
3日坊主で終わってしまっては意味がないので、まずは週2回など曜日を決めて、気軽に出来るぐらいの運動をするように心がけましょう。
山王先生も食事でオススメしているのが魚。特に青魚に含まれるEPAやDHAといった脂質は、血液をサラサラにして動脈硬化を予防したり、悪玉コレステロールを下げたりする働きをします。アミノ酸やたんぱく質をしっかり摂ると睡眠の質も良くなるので、【成長ホルモン】の分泌を促すことにもつながるとのこと。
日本人ですし、お魚中心の食生活にして血液サラサラ、睡眠の質をあげて成長ホルモンの分泌を心掛けてみてはいかがでしょう。