牛乳は、100g中に110mgものカルシウムを含む最適なCa補給源と言われます。
しかし、牛乳には難点も・・・・日本人の20%、つまり5人に1人は、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまうのです。
日本人は草食系だから!?
乳糖不耐症と呼ぶそうですが、牛乳には、乳糖が含まれていて、この乳糖は小腸で分泌されるラクターゼという酵素で分解吸収されます。しかし、ラクターゼの分泌量が少ない人や全く分泌されない人の場合、牛乳を飲むと、お腹がゴロゴロしたり下痢になってしまうようです。
ヨーグルトは万人に向くCa補給食
「あっ、まさしく自分もそうです」という方でも、カルシウムは補給したいもの。そこで、牛乳よりも奨められているのがヨーグルト。
実は、ヨーグルトのCa含有量は、牛乳よりも多い100g中に120mgも含まれているのです!!
・・・でも、牛乳を乳酸菌で発酵させて作るヨーグルトだって私には向かないよ、と思われた方。
どうぞご安心ください。
ヨーグルトの場合、発酵で牛乳の乳糖が20~30%分解され、さらにヨーグルトの乳酸菌から分泌されるラクターゼが、私たちの腸内で乳糖を分解してくれるのです!!
つまり、乳糖不耐症の方にこそ、召し上がっていただきたい食品だったのですね^^。しかも、ヨーグルトは牛乳よりも吸収が良いと言われています。
オリゴ糖でCa吸収力UP
さて、ヨーグルトを召し上がる時ですが、甘味料としてオリゴ糖をサッとかけると、カルシウム補給がさらに効果的なのです。
オリゴ糖とは、単糖が2~10個結合した糖質で甘味料で使われます(11個以上で多糖類)。オリゴ糖はバナナ・タマネギ・ごぼう・きな粉など身近な食品に含まれています。
砂糖やブドウ糖は、小腸で消化・吸収されますが、オリゴ糖は胃液等に含まれる消化酵素で分解されにくく吸収されずに大腸に達します。そして、腸内のビフィズス菌をはじめとする善玉菌のエサになり、善玉菌の増殖を助けます。
【Ca吸収の実験】
石巻専修大学で行われた実験で、このオリゴ糖にカルシウムの骨への吸収を促す効果があると報告されています。
その実験では、ラットを普通のエサで5日間飼育し、次にカルシウムの摂取量を不足させた状態で、15日間飼育。
その後、ラットをA・B群にわけ、
A群は正常量のCaとブドウ糖
B群には正常量のCaとオリゴ糖
を26日間与える。
尿と便を採取してカルシウム吸収量を調べた結果、
B群のほうがA群よりも、カルシウムの吸収量が断然良かったのです!!
さらに、テスト終了後にA・B群のラットの血液と大たい骨を分析したところ、血中Ca濃度には差がなかったものの、大たい骨中のCa濃度はB群の方が濃い数値だったのです。
また、大たい骨の骨強度(破断力)もB群が明らかに強かったのでした。
このテスト結果により、オリゴ糖はカルシウム吸収を著しく向上させることが判明したのです。
なぜこのような効果が生まれるのかは具体的に分かってないようですが、オリゴ糖で腸内の善玉菌が増えることが推測されています。
ヨーグルト×オリゴ糖でカルシウムUP
ヨーグルトは無糖タイプをセレクト。オリゴ糖は甘味料のため、無糖ヨーグルトでも、ほんのり甘くなり美味しく召し上がれます。
オリゴ糖は、、もちろんこちら・・・
無糖ヨーグルト100g +オリゴ糖2g
が1日の目安量。
皆様もこれで無理なく骨元気を維持しましょう。